自然派住宅

意外と話題に出ない、重要な断熱材の施工

設計コラム

2020.11.05

意外と話題に出ない、重要な断熱材の施工

こんにちは! 設計の小川です。

 

 グラスウールは施工が難しいと、お話を前回したのですが、どういう事なんでしょうか?


この写真は、あえてダメな施工をしました。

 

これは、見るとなんか汚い感じがしますね。建築に携わる人なら、どこが悪いか直ぐに分かる様な、悪い施工です、、、 ( ;´Д`)
完全にOUTです。どこがダメか?と言うと、全部OUTですね。
 この様な施工をすると、どんなに優れた断熱材を使用しても、性能が半減してしまいます。
それは、隙間が多く、中身が飛び出ていて、内側にフィルムでお家を覆っていないからです。

 

 こちらの写真を見ると、違いが分かると思います。これが、正しい施工です。

実際この施工は、かなり技術が高いです。これが、正しい施工なのですが、意外と出来ていないのが多いです。上手な施工は、とてもキレイな施工をしますので、見ただけで違いが分かりますので、参考にしてください。

 

 では、隙間があると、何故ダメなんでしょうか?
 それは、【隙間がある=断熱材が無い】事を意味しているからです。昔の家は寒く、現在の家はそれ程でもないですよね。
昔は隙間風が多く、今は断熱材の性能がUPしていますが、法改正や施工技術の向上、検査体制の確立が大きいと思います。 個人的には、技術の向上が一番重要だったと感じています。
 もし、世界最高クラスの断熱材を使用したとしても、施工が悪ければ意味がありません。暑い、寒いは断熱の効果だけではありませんが、数千万の新築に住むのですから、良い施工の住宅に住まないと損をしている事になります。

 これには、竣工して、不備があれば直してもらうのは、当たり前ですよね。御施主様は、仕上がりを見るのですから、途中経過は殆ど確認出来ません。施工店は、目に見えなくなる場所に、気を配るべき!です。当然、見えなくなる場所は、御客様は分からなくて当たり前なのです。
 

 

 断熱材の施工で、工事中に御施主様が確認する事は、殆どの会社でそう多くはないでしょう。当社で取り組んでる、第三者機関による検査の実施をする事により、施工状態の合否の確認をしています。これにより、施工の不備が出るとそのまま記録として残るので、それ以上工事が進む事、絶対にありません。もし、進んでしまっても、【不適合】が出ていますので、隠しきれないのです。
 

 お家造りでは、当社で御契約して頂いて、打合せ通りの理想通りの住宅になりました。そこには、隠れてしまい、目視出来ない部位でも、正しい施工をしている事が前提です。信用して頂き、信頼して頂いた事に、誠実に、確実な施工をする事を、常に基本理念としています。当たり前の事ですが、これがなかなか難しいのだと思います。

 

 

グラスウール断熱材って、素材は何?

設計コラム

2020.10.31

グラスウール断熱材って、素材は何?

 

 

こんにちは! 設計の小川です。
 

 今回は、断熱材のお話をしたいと思います。
【グラスウール断熱材】は、聞いた事があると思います。

 

 そもそも、グラウスール?何でしょうか? これは、当社でも採用している1つの断熱材です。素材はガラスなんです!それを、高温で溶かして、遠心力などで細かい繊維状にすると綿の様になります。大部分が、資源ゴミからできたリサイクルガラスを使用しているので、環境にも配慮されています。

 何故ガラス繊維が断熱材になるのでしょうか? それは、ガラス繊維が細かくなり、絡み合った隙間に空気が入る事により断熱性能が付加されます。それは、空気が動かなくなるので、熱が移動しにくくなるからです。最後に断熱材メーカーさんの動画を貼り付けましたので、6分程度ですので是非見て下さい。

 もちろん、断熱材にも沢山種類がありますので、高性能な断熱材=高い。になってしまいますが、性能はどんどんUPします。埼玉県は、大部分が寒冷地でありませんので、東北や北海道の断熱材と同じ仕様で無くても良いと、基準があります。 ですが、過剰設計しなくても、ある程度の良い断熱材をお家に使用する事をお勧めします。建物の熱損失は、開口部=窓のロスが大きいと言われますので、アルミサッシでは無く、樹脂複合サッシをお勧めしています。 当社の断熱材は、通常品と呼ばれる断熱材の上ランクの、高性能品16㎏と呼ばれる製品を使用しています。

 しかし、このグラスウール断熱材は良い所だけではありません。

利点は、他にも不燃性、耐久性、防音性、防蟻性がありますが、施工がとても難しいのです。それは、何故難しいのか?と、言いますと、建物には、窓やエアコンの穴、換気扇の穴や、下地があるので、断熱材を加工して施工する必要があります。最大の難所は、筋かいとよばれる建物の重要な構造部材が影響します。壁の中にグラスウール断熱材を入れるだけなら簡単なのですが、穴や下地、筋かいに沿ってぴったりとなる様に施工しなくては、ダメなのです。  

 

何がダメ?なのか、と言いますと、ただ入れるだけでは、極端な話、断熱材が部分的に無い状態になるからです。ここでは、詳しく触れませんが、施工が悪いと、良い断熱材が、粗悪な断熱材になってしまいます。

 

 当社では、グラスウール断熱材の性能を十分に引き出す為、施工技術の向上、第三者機関の日本住宅保証検査機構(JIO)による、断熱材検査を実施しています。壁で見えなくなる部位だからこそ、御客様に安心して頂きたい。住みよいお家に住んで頂きたい。気持ちを込めて、職方様と住宅造りをしています。 

 

【グラスウールグラスウール断熱材のメカニズム】

 

https://www.pgm.co.jp/guide/movie/0529_2.mp4

パラマウント硝子工業株式会社動画引用